練習問題-17


『頼山陽書翰集』徳富猪一郎.木崎愛吉.光吉元次郎編

今度は短文です。
徂く春を惜しむ、吾が星嵒なら来て呉れるだろう、という風雅なお誘い。


105字中、誤読1字(0.95%)でした。
この1字は予期していた1字です。

 
「焼せ候て」画像、この「而」字は無論読み筋でした。敢えて「間」字に替えたのですが、只今改めて文脈を見るとたしかに「而」字の方が正しいようです。
山陽翁の「而」字と「間」字とは時として同形をとり紛らわしいのです(たとえば練習問題-15の「仕候間」の「間」字画像)。しかし、「田楽にても」と言うからには未来の話し、「間」字をとってしまうと既に焼けた田楽の話しとなり矛盾を生じます。よって「而」字を選ぶべきでした。

さらに熟慮すると、練習問題-15の「仕候間」の「間」字は、「而」字に読むべきところかもしれない、翻刻の誤りという可能性も出てきました。追々、もう少し比較材料を揃えてみます。