実践問題-1

練習問題九問を終え、そろそろ自前の書簡を出さずばなるまいとて、小野崎通亮書簡を実践問題-1に用ゐます。
数年前、誰の筆か分らないけれども買って置いたものです。この機会に読んでみます。


『小野崎通亮書簡』筆者蔵

しばらく頼山陽書翰を読んでおりましたから、この手跡は格段に読み易く覚えます。
実践問題に答なく、正しいのか確かめようもありませんが、手應えあり、大過なく読み切れたと思います。

一読して学者と思しき文面、終始亥子餅について。
本朝における亥子餅の歴史を詮索しています。
亥子餅といえば、舊幕時代の玄猪御祝儀のことですね。

人物について調べると、通亮は小野崎通亮、糺は井口糺のことゝ判りました。
両人は近い従弟(父親同士が実の兄弟)にて、共に天保生れ、久保田藩士、平田銕胤門の国学者、雷風義塾を設立した勤皇派で、秋田戦争を戦ったという似通った経歴の人物です。
御一新後、小野崎氏は秋田藩権大参事となり(たいへんな出世です)、井口氏は藩校明徳館の教授となりました。

次に、この書簡の時代はいつか?考ふるに、手元には資料が全然無いため、ちょっと調べた程度では分りませんでした。

そして文面の主旨たる亥子餅について調べられゝば、小野崎氏の考えを正確に把握でき、おもしろいかもしれません。
これは時を惜しみゆえに略します。