練習問題-22




『頼山陽書翰集』徳富猪一郎.木崎愛吉.光吉元次郎編

中段「筱崎申聞け大咲ひ仕り候」のところ、山陽翁が上京してきた老母に親切だったのは、その貯金を狙ってのことだと噴飯ものゝ讒言について書かれています。
過去の出来事が大分尾を引いていた様ですね。

下段「寓楼上看月」のくだりは、判読に苦しみすっきりとしませんでした。
おそらく五字ほど落しているでしょう。
答案893字中、誤読率2%内なら合格、1.5%内なら上出来です。




答案893字中、誤読18字(2.01%)でした。

  
「御垂青」、刻者は「御垂誨」としていますが、見た儘の「青」字を取るべきでしょう。「御垂青」で相手を重く視る意があります。
「見青盻」、「盻」字入力出来ずと思っていましたところ出来ますね。これも先ほどの「垂青」に似て、相手を重んずることです。
「峻拒」、「峻」字は読み筋ながら若干右傍が相違すると見て「巌」字に替えました(山を左に落した字形です)。「拒」字は左傍見えず。答を見るとふつうの詞でしたね。

   
「能包容降挹」、「容」字は「客」字と紛らわしくいつも悩みます(後出も誤り)。「挹」字は意外でした。「降挹」はへりくだること。
「水聲」、「聲」字は大胆な草体です。
「瑕の玉」、前出の「無瑕」は読めていたのに、なぜか後の二字を誤読。
「飲醇飽徳」、「徳」字、ちょっと難読。