練習問題-20


『頼山陽書翰集』徳富猪一郎.木崎愛吉.光吉元次郎編

本文の方はさしたる字も無いだろうと思いつゝも、一應判読しました。
白抜き加工のため、どうも掠れて見えない字が幾つかあります。


答案657字中、誤読10字(誤字率1.52%)でした。
掠れ字は含まず、甘いでしょうか。

   
本文 「御咲納」画像、「御収納」で良いかと思いましたが、あゝ「咲」字の右肩の返しは、たしかに「収」字のそれではありませんね。
「並に」画像「寒中なれは」画像、これはまぁ掠れているので、欠字扱いで良いでしょう。
「相凌」画像、「凌」字の左傍が見当たらず、大胆です。

 
「試之ため」画像、この辺は文脈がおかしいような、前の「並に」の読みが狂わせていると感じます。
「木村敏」画像、そう「敏」字です。傍は「雅契」、翻刻誤り。
「再拜」画像、「再」と読むはやゝ不審です。私は実名の「直」字と見ました。

   
尚々 「のはゝに御折せ」画像、「御」字を入れ忘れ。
「候人御座候間」画像、「間」字が掠れていたのですね、これは読めなくとも仕方ないと勘弁してください。
「其者へ」画像、こゝも掠れ。
「乍失禮」画像、同上。「乍」字は要りません。


朱書 「天地玄黄」画像、お馴染みの文句です。うっかり間違えました。
「浄書」画像、「降書」に見えて誤り。
「未参候」画像、「参」字よく見えずなどゝ言い訳をしてはいけませんね。
「この一藝のみ」画像、なるほど言われてみればたしかに「藝」字です。

翻刻は、朱書三行抜け。
 落手いたし候乍毎忝奉存候
 次を認進上候